お知らせ

北方領土を学ぶ市民の集い

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 11月9日(日)、千島歯舞諸島居住者連盟函館支部主催の「北方領土を学ぶ市民の集い」が函館市中央図書館で開催されました。
 主催者の函館支部長より、これまでにビザなし交流で約2万人が交流したとのお話がありました。ちなみに本校の学生は、ほぼ毎年、北方四島交流事業に参加してきました。
さて今年度は、3名の学生が教授会の推薦を受け、うち1名が択捉島を、2名が国後島を訪問しました。このたびの「市民の集い」では、8月29日から9月1日の日程で択捉島を学生通訳として訪問したロシア地域学科2年の吉田翔太さんが報告しました。

 吉田さんは、北海道出身者ということもあり、以前から北方領土問題に関心を持っていたとの話から始め、択捉島滞在中の様子について、書道での日ロ交流、ウオッカと食事で歓待されたホームビジット、市内視察や建設中の近代的な空港(9月末に完成)見学などで得た最新の択捉島情報を写真を多数交えながら紹介し、最後は、「双方が納得するような解決に向かってほしいと思う」、との言葉でまとめました。報告中、聴衆のみなさんは、興味深そうに耳を傾けていました。
 続いて講演に移り、「ロシア側から見た日ロ領土交渉」をテーマに、講師の朝日新聞の六分一真史根室支局長から、ロシアにとっての第二次世界大戦、対日戦争と千島占領について触れ、北方領土問題の起源から現状までの説明がありました。
 後半は、六分一支局長から、外務省きっての知日派・親日家として知られており、在札幌ロシア連邦総領事を二度も勤めたサープリン前札幌総領事へのインタビューを紹介し、領土問題解決には、「未来に向けた関係」、つまり、今後も日ロ双方で話し合いを続けることは大切だが、質的に新しい関係を蓄積していかなければ問題は解決されない、という前総領事のアプローチを紹介しました。
 来年は終戦から70年。未来に向けた日ロ関係を築いていくために、まずはプーチン大統領の訪日、日ロ首脳会談の実現が待たれるところです。

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