第2回オープンキャンパス終了
9月30日(日)に第2回オープンキャンパスを実施しました。
今回は、高校生、社会人等とご家族を含め、計7名のみなさんをお迎えしました。昨年度に比べて少ないのは、9月初めに起きた北海道胆振東部地震の影響でしょうか。
さて、はじめにイリイン・セルゲイ校長より歓迎のあいさつと教員紹介が行われました。
次に、「学校紹介」の部に移り、最初に安達事務局長から学校パンフレットに沿って本校概要の説明を行いました。
続いて、学生自治会役員全員が、それぞれ自分の体験したエピソードを交えながら、学校の授業や学校行事、さらには学外行事を含め、学生生活について写真と共に説明がありました。
「学校紹介」の部の最後は、「卒業生の活躍」です。今回は、平成24年3月にロシア地域学科を卒業し、卒業時には「赤い卒業証書」を授与され、現在、株式会社東洋トランスに勤務する鈴木竜斗さんに東京から来ていただきました。
勤務されている会社に関して、南満州鉄道(株)の物流部門として始まり、ソ連時代は「ジューロ(株)」会社で、現在はロシア輸送を中心に行っている。去る9月初めにウラジオストクで開催された東方経済フォーラムには国土交通省と協力し、日本のお米(植物検疫が必要)を運んだ。ロシアの通関規則は特殊かつ法令が頻繁に変わるため非常に煩雑であるが、自社はロシアの通関ライセンスを持っている会社でもあり、日本企業がロシアに荷物を送る際に安心して任されている。輸送は航路・空路・鉄道の三種類があり、これまでは船でノボロシースクの港まで運ぶルートが主流だったが、50日かかる。これをウラジオストクからシベリア鉄道で運べばモスクワまで2週間程度で到着する。ウラジオストク他、ロシア各地に協力会社がある、などといった会社の仕事内容について説明があり、また入社間もない頃の失敗談もお話されました。
次に、ご自身とロシア語との関係については、函館市内の高校を卒業し、外国語に興味があったため函館校を選んだが、ロシア語の指導になかなかついてゆけず悩んでいた。そのような中、両親の勧めで、毎年秋にウラジオストク本学から日本語・日本文化を学びに函館校に留学にやって来るロシア人学生のホストファミリーを引き受けた。このことが、ロシア語そしてロシアと真剣に向き合う大きな転機となった。両親にはとても感謝している、と学生時代を振り返りました。
そして最後は、ロシア語を学んできた学生の場合、言語の研鑽に励むが、コミュニケーション能力や日本語の語彙の不足が指摘されることが多い。学生時代には語学以外にも目を向け、学んでおく必要がある、とのアドバイスがありました。
優秀な成績を収めて卒業するまでには、ロシア語に苦しんだ時期があり、それを両親の協力の中で乗り越えたこと、そして現在は日々ロシア語を使って活躍されている卒業生の体験談は、参加者の皆さんそして在校生にとって非常に興味深く、皆が真剣に耳を傾けていました。
入学を検討されている方々にとって、オープンキャンパス参加の目的の一つはロシア語の「模擬授業」です。1年生の「実用ロシア語文法」を担当しているデルカーチ・フョードル副校長が行いました。1年生は、4月からの学習成果を参加者の皆さんの前で見事に披露しました。
「教職員および在校生との懇談」では、ピロシキ(ロシアのパン)とロシアンティーを楽しみながら、ロシア語をはじめとする学校での授業や生活全般について話をし、本校での学校生活や函館での日々の暮らしを具体的にイメージすることができたのではないかと思います。
最後の写真撮影は、学校前の函館一の観光名所、八幡坂で行いました。いつもであれば、観光客がタクシーや車で往来するため、大勢が坂に並んで記念写真を撮るのは一苦労ですが、このたびは、地震の影響で観光客が少なく、そのため慌てることなく写真を撮り終えられました。
その後は、ロシアセンターに戻り、記念品としてロシアの栞と絵本がイリイン校長から渡されました。
以上で全てのプログラムが終了となりましたが、この後の個別懇談は、参加者全員が希望されたため、教職員が対応し、授業内容について、就職について、奨学金についてなど、様々なご質問にお答えしました。
本年度のオープンキャンパスはこれをもちまして終了となりましたが、地震や台風の影響で参加を見合わせたり、あるいは日程が合わず参加できなかった方々のために、特別に学内相談会を開催いたします。対象は本学入学を検討している方またはご家族の方です。日時は、11月12日(月)から14日(水)まで。10時から15時00分の間に来校いただければ、学校概要説明、授業の見学などを個別に対応させていただきます。詳しくは、ホームページをご覧いただき、来校される日時をお電話もしくはメールで事前にお知らせください。
この他、随時学校見学を受け付けております。学校行事等で受け入れができないこともありますので、事前にお電話もしくはメールでご連絡ください。