希望の旅立ち、卒業式
3月19日(金)、令和2年度卒業証書授与式が挙行されました。ロシア地域学科4名、ロシア語科3名の学生が、慣れ親しんだ学び舎からそれぞれの道に踏み出しました。
昨年に続き、新型コロナウイルス対応のため、ご来賓へのご案内を控え、内容も短縮しましたが、ご家族や在校生、教職員に見守られての堂々とした卒業となりました。
卒業生一人ひとりにイリイン・セルゲイ校長から卒業証書が手渡されました。ロシアの大学では、特に成績優秀な学生(4年制)には「赤い卒業証書」が贈られる習わしがあります。今年はその「赤い卒業証書」が竹内のぞみさんに贈られました。函館校では4年ぶり、開校以来5人目の快挙です。竹内さんは校長賞も受賞しました。
そのほか、成績優秀者に授与された特別賞は、以下のとおりです。
校長賞 ロシア地域学科 竹内のぞみ
函館市長賞 ロシア地域学科 平原 響
北海道専修学校各種学校連合会理事長賞 ロシア地域学科 相川将太
学生活動賞 ロシア語科 小栗 大和
イリイン校長が学校長式辞を述べ、渡辺善行理事長が祝辞を述べました。また、函館市長 工藤壽樹様からの祝辞を代読したほか、在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所長 ソコロフ・ボリス様とロシア極東連邦総合大学函館校同窓会長 小柏哲史様からもはなむけのお言葉を頂戴しました。
在校生送辞では、ロシア地域学科3年 伊藤遼太郎さんがロシア語で、同1年 上野真由さんが日本語で、ともに過ごした先輩方に贈る言葉を述べました。
卒業生答辞では、ロシア地域学科 竹内のぞみさんがロシア語で、ロシア語科 小栗大和さんが日本語で、АБВГ-Dayやロシアまつりといった学校行事だけではなく、日々の授業の光景も色あせない思い出であること。コロナ禍において特異な一年ではあってけれど今年でしか享受することの適わなかったであろう唯一無二の輝かしい日々を送ることができた、と述べました。最後は全ての学校関係者への感謝の気持ちで結びました(卒業生による学校生活の思い出は、学報4月号でご覧ください)。
今回の卒業式では初めての試みとして、会場に来られなかった親族限定として、Zoomによる配信を行い、式の様子がよくわかったと大変好評でした。
卒業式の後には学生自治会主催のパーティーが引き続き講堂で開催されました。
感染対策を十分にして、学生生活の様子をまとめたスライドショーや本校合唱サークル「コール八幡坂」による歌の披露、そして教授陣による恒例の「新社会人イニシエーション」を行いました。
コール八幡坂は卒業式にふさわしい曲と卒業生の思い出の曲という選曲で会場を沸かせました。
新社会人イニシエーションは、例年ワサビ入りのおにぎり(社会人生活の厳しさの象徴)が登場するのですが今回は省略。その代わりと言ってはなんですが、大きくて厚い本でお尻を思いっきり叩かれ学校を追い出される儀式は例年より強かったかもしれません。しかし、ここには困難な状況を救ってくれるのはいつも知性である、まだまだ勉強を続けなさい、というありがたい教えが込められています。
最後に、在校生から卒業生に、在学中の写真や在校生教職員のメッセージを書き込んだアルバムと花束が手渡されました。
また、この会の中では3月末に退職するパドスーシヌィ・ワレリー教授に対する送別も学生のサプライズで行われました。在校生・卒業生から心のこもった寄せ書きと花束を贈り、学生全員でこれまでの日々に感謝しました。
残された者にとって旅立ちはさみしいことですが、学校はいつでも卒業生の皆さんの訪問を歓迎します。これからの皆さんのご活躍を楽しみにしています。