「そんなこともできるの?」
ロシア極東連邦総合大学函館校 副校長 デルカーチ・フョードル
つまらない常識だね、「目の前においてあるものが一番見つけ難い」ということは。
以前からYOUTUBEチャンネルを開設していたが、「(開始してから)5~6年かな」と思って、先日確かめてみるとなんと、いつの間にか9年も経っていた。何をアップロードしていたかな?学生と一緒にやっていた人形劇の動画(楽しかったね)、アカデミックリンク用のビデオ・プロジェクト(学生が頑張ったね)、全部で10本位だ。たまに旧友と会うと「どうだい?本は何冊書けた?」と訊かれるが、どう答えればいいか困っている。別に「世界に伝えたいメッセージ」のような特別な思想もないし、あったとしてもそれを文章の形にする能力がない。
学生時代、フランスの哲学者ロラン・バルトによる文学論の記事をたまたま読んで、ある発想が頭に残ってしまった。文章を作る人は2種類いて、それは「文学者」と「書く人」であると。文学者は、予めの計画というよりもインスピレーションによって本を書き、書く過程の中でストーリーが勝手に生まれるし、その内容は読者にどう理解されるかあまり気にしない。一方、単なる「書く人」は読者に何を伝えたいか、最初から具体的に考えるのだ。だから文学者は有名なストーリーを生み、「書く人」は記事と論文を書くという。社会人生活の30年で確かに分かったのは、自分が文学者どころか「書く人」でも精一杯ということだ。だから「百万星」の記事を頼まれるといつも非常に心細い(笑い)。
ほら、YOUTUBEの話から始めたのに急に文学にジャンプするなんて、文体はムチャクチャじゃないか。本題は一体何だろう?広い意味で創作ということだ。ひょっとして皆さんは、覚えているかもしれない。ロシア文化史の入門にあった話…人間活動の結果はいつも一つ「原文=TEXT」であるということ。つまり、文が必ずしも文字によるとは限らないということだ。
書くことが苦手でも、書かなければいけない時は、せっかく書いた作品を貴重に思って当然だろう。数年前、今でも解らないモチベーションで書いてしまった文法の教科書を、何とかして出版したいと思ってきたわけだ。自分で出版社にお金を出して出版する作家や学者などもいっぱいいるけど、後でそれをまた売らなければならないから、止めようと。電子ブックにして、AMAZONとかで販売も出来るけど、そうしたくない理由もあった。教育法がなければ、教科書の価値が大きくし、おまけにAMAZON式の官僚主義というものもあるから、書く書類の他に苦手な計算も必要だ。どんな方法も試してきたからわかる。インタラクティブ教材を作るためにモバイルアプリのプログラミングの勉強までしてみたが、幸いに、勉強する間に技術が更に進むので、どうせ追いつけないと早く理解した。しかも、アプリを作るなら、教科書全体を一括で電子化しなければならないが、それは僕一人でやっていられないと思う。
ロシア語では、«А что, так тоже можно было?»「なんだ、そんなこともできるの?」というふざけた表現がある。それは、失敗を重ねて悩んできた無能なルーザーが、物事を単純で考えただけで成功した人を見るという逸話的な事情を表す表現だ。今でもあの瞬間の自分を思い出すと笑ってしまうくらいだ。数年に渡って自分のYOUTUBEチャンネルをもって、ほかのYOUTUBEで中国語などのさまざまな勉強を楽しくして、ビデオ編集ができるのに、それにも関わらずせっかく目の前にある可能性に気づかないとはね!しかし、こういった事情にも良いことがある。それは、自分の愚かさの実感とは莫大なエネルギー源になるということだ。
とにかく、早速動画づくりを始めた。まずは、日本語のシナリオが必要だった。ここで、鳥飼先生には深く感謝する。このデルカーチ式の日本語をいつも慎重に直して頂く世界一の校正者だからである。鳥飼先生のお手伝いがなければ、なにもできなかった。
また、技術の面もある。どのソフトを使えばいい?まあ、古き良きADOBEのアプリに頼ればいいだろう。ADOBEのアプリは確かに素晴らしい。昔は非常に高かったけど、今だったら月3千円ちょっとで完全パッケージをゲットできる。しかし、40年にも渡って開発されてきたADOBEアプリは、未だに文字の上に力点を付けられない!例え、別のソフトで文章を作成して、ADOBE環境の中に張り付けてみても、力点がずれるか消えるかどっちかになってしまうのだ。でも、ロシア語の教材を作るなら、無数の力点を付けなければならない。どうしよう?パワーポイントの出番だ!力点を打ち込むことはできないが、ワードなどから張り付けると問題ないし、後は好きなだけのデザインや音声、アニメーションを加えて直接Full HDにエクスポートできるのだ。先ず、1本の動画を作って再生してみた。問題なく再生でき、アニメーションも音もきれいに流れる。よし、アップロードする前に、まずできるだけ沢山のPPTプレゼンテーションを作ろうと、2か月間作業していた。そこで、パワーポイントに酷く裏切られたのだ…。YOUTUBEにアップロードされる全て動画は当然、GOOGLE内のエンジンで加工される。実は、パワーポイントで作成された動画だけが、こちら側のPCで問題なく再生できても、GOOGLEのエンジンを通ると、まるでひき肉のような状態でアップロードされてしまうのだ。画像と音声の同時化がおかしくなり、一部の音声が消え、騒音も現れてくる。ああ、2ヶ月の作業+絶望から立ち直るのに1週間かかった。かなりのタイムロスだが、今度は腹が立って、やめるもんかと思った。次はパワーポイントで静画だけを作り、動くものはすべてビデオ編集ソフトで挿入すればいいだけだ。ついでに、前に使えなかったアプリも習ってきたし。例えば、Adobe Character Animatorという賢いアプリは、人間の動きをカメラでとってグラフィックソフトで描かれた2Dキャラクターにその動きを伝える。まあ、それでも自分が全くの素人だから、間違いを重ねて勉強するしかない。素人としては、どんな小さい「発見」でも嬉しい。例えば、人間の目がどんな小さな動きにも必ず反応するから、ビデオ教材の中に、一度で色・大きさ・位置などを変動できるのは、今本題になっている一つのものだけだ。同時に何か動くと、それは観客の注意を強く引き、相次いで余計な動きがあると頭痛まで起こしてしまう。色の変動を予想できない時もある。例えば、ピンク色の文字が黒い背景にも白い背景にもきれいに見える。しかし、背景がゆっくり変わると文字が途中で目を傷めるほど強くフラッシュする効果があるとか…。
いつの間にか、観客の反応も見えてきた。日本人向けのロシア語ビデオ教材というのは極めて特殊なコンテンツで、直ぐに百万人の視聴者を集めるようなものではない。すぐに数万人を集める例外もあるが、それはだいたい勉強よりも娯楽に近いビデオだ。僕のチャンネル登録者総数は先月やっと千人を超えただけでもありがたく思うが、最近統計を見たところ、各動画の平均視聴回数が一人当たり少なくとも4回あることが分かった。つまり、繰り返し視聴し、実際に勉強するために使っているのではないだろうか。それは教師としてとても嬉しいことだ。検索パラメーターにもよるが、例えばただ「ロシア語」で検索すれば、こちらの動画がたくさんでないが「ロシア語 文法」で探すと、ちょっと自慢でもできる光景だ。皆様も、時間と希望があれば、是非検索を!
小さいことだが、それは僕の生活に一定のリズムを与えたのだ。学校から家に帰る毎晩、家で何をするか分かっているし、しかもその作業の結果は、僕以外にも楽しみにしている人がいると思うとちょっと嬉しくなる。おまけに、教育法を常に見直し磨いていくためにも良いきっかけになると思う。だから今のところYOUTUBEはやめられない。
学生からの投稿
卒業論文アーカイブ作業をして
ロシア地域学科3年 安井 燎大
本校では先輩達が書いてきた論文が長年整理されない状態で保管されて来ていた。これを整理して一覧表にまとめて閲覧しやすくする作業にあたり、事務局から学生自治会に協力の要請があり、今夏それらを整理、アーカイブ化する作業に携わった。
残っていた一番古い卒業論文と言えるものは1997年のものであった。それより以前は今のような専修学校というよりもロシア語を教える塾のような場所として機能していたらしく、この場所が現在のような場所として続いていることに感銘を覚えた。
アーカイブ化の最初の作業は、保管されている卒業論文と卒業者名簿を照らし合わせることから始まった。本校では、卒業学年の学生(ロシア語科の二年生、ロシア地域学科の四年生)は卒業論文を提出するが、他学年も学年レポート、あるいは学年論文と呼ばれるものを学年末に提出する。この二つは体裁が似通っているため混在して保管されていることも多かった。各所に卒業年度と卒業年、平成と西暦の表記がそれぞれバラバラだったりしたので手間取った。当時管理した人が混乱してしまったのか、コピーと原本が他年度のファイルに分散して保管されていることもあり、それらの再配置を繰り返す度に、最終的には何年に誰が卒業したか作業するメンバー達も覚えてしまい、効率良く作業を進めることができた。
残念ながら、紛失が確認された論文もあった。卒業論文というのは自分の努力を卒業生として大学に残せるものであるし、本人も苦労して作るはずである。今後は紛失など起こらないような保管形式にして、きちんとした管理が代々続いていくことを願う。
まだまだ完璧ではないが、卒業生達の各論文の要旨を含めた一覧表の作成、剥き出しで保管されていた論文のファイル化等、一先ずこの夏の作業である程度の進捗を達成できたと思う。今後は管理が誰でも出来るようにマニュアル化することや、アーカイブの有効な活用方法の模索が課題だと考えている。
ロシア語科2年 小栗 大和
過去の学生達が書いた論文の内容については、私としても入学以前から気になっていた事柄でした。今年の特殊な状況下、特別な形で、まとめて目を通す機会が得られたのは何とも奇妙な縁でありながら、有難いものでした。『塞翁が馬』とはこの様なことを言うのでしょう。
作業の開始にあたって、アーカイブの要項と雛型、必要な道具は一通り揃ってはいましたが、効率化の為の、それらの応用の部分は取り組む学生のアイデアに大きく委ねられていました。手探りの状態にも拘らず、開始直後のメンバーは特に目覚ましい連携と能率を見せていたと記憶しています。判断の的確さ、速やかさという面で、共に作業に取り組んだ学生諸氏の秀でた才を肌で感じられる一幕でした。
私が担った仕事は主に、データの整理と引継ぎと、作業メンバーに常駐することによる引継ぎの円滑化です。後者に関しては成り行きで、夏休みの大部分を割くことになりましたが、他にそうできる人も居ませんでしたし、何より、不慣れな事務作業で私が売りに出来るものというと忍耐ぐらいでしたので、それで少しでもアーカイブ完成を迅速に実現できたのであれば願ったり叶ったりです。
合間に昼休憩がありましたが、その中で他学年との親睦を深める事ができたのは僥倖でした。進捗も半ばに差し掛かる頃、私と加えてもう1人、2人の構成が多かったので、普段は難しい、腰を据えた話ができました。各々、旅行の思い出や日頃の趣味などを聞かせてくれました。
なかなかに手間のかかるアーカイブ作業でしたが、終えた今では今年の夏をそれたらしめる良い思い出になったと感じています。
学校紹介ビデオ作製~ナレーション編~
ロシア地域学科1年 上野 真由
この夏休み、私は学校紹介用のビデオに使われるナレーションの録音をしました。高校時代は部活動で放送局に所属していたのでアナウンスの経験はあったものの、久しぶりの録音だったため少しだけ緊張しました。
録音はビデオの撮影をしてくださった方の元で行われました。
頂いた原稿は数分程度のものであまり長いものではありませんでしたが、学校の成り立ちや教育の面でどのような活動をしているかがわかりやすく纏められていました。
学校用の映像にナレーションとして声を使っていただくのは二度目で、一度目は6月のオープンキャンパスが中止になったことを受けて、先生が撮影・編集を行ったものでした。内容は少し変わったものの、どちらも学校のことをよく知ることができる内容で、本校の魅力を改めて知ることができる良い機会になりました。
以前はオープンキャンパスなどで学校に直接赴くことでしか、詳しい授業の様子や校内での学生の過ごし方を知ることはできませんでした。しかし、現在の社会様式に合わせて動画という形をとり、インターネットを通じて多くの人に知ってもらいやすくなったことは、いずれ学校にとって良い方向に働いていくと思います。
私に改めて気づきがあったように、動画を見た方が本校に入学したいと思ってもらえれば嬉しいです。
△現在、学校紹介ビデオと教職員自己紹介ビデオをアップしていますが、今後は学生も撮影・編集に参加し、学校行事等を随時更新していきます。
事務局より
極東大学のコロナ対策
事務局長 大渡 涼子
コロナが学校生活にも暗い影を落とし始めた今年3月の卒業式、ならびに4月の入学式は式歌斉唱や来賓の出席を取り止め、簡素短縮化して実施しました。早速今年度の授業を開始し、4月17日(金)までの6日間は通常通り対面授業を行いました。それにより、新入生たちもクラスメイトや教員になじみ、学生生活をスタートさせることができました。
しかし、監督官庁である北海道から「延べ面積1,000㎡を超える専修学校」というカテゴリーで我々にもコロナ対策の休業要請がなされたため、4月20日(月)から5月31日(日)まで学校を閉鎖することになりました。最初の5日間は完全に授業も停止し、学生には思わぬ、そして不安な休暇が与えられました。
その間学校では早急にオンライン授業に対応すべく、テレビ会議「ライブオン」システムの導入や中古のノートパソコン購入、ウェブカメラや非接触型の体温計手配など様々な準備を行いましたが、世界中どこも供給不足で思うような機材・環境が整わないこともありました。
すべての教職員が知恵をしぼり、情報交換をしながら慣れないオンライン授業に挑みました。まず学生全員に自己所有のパソコンの有無や自宅のネット環境についての調査を行い、機材が無い学生には掻き集めたパソコンやウェブカメラを貸与しました。教員は自宅あるいは学校から双方向の授業を行いましたが、校内のWi-Fi環境が脆弱で画像が固まるなど苦労したため、Wi-Fiのスピードを上げる工事も行いました。事務局職員は、毎時間オンライン授業の開催状況を確認し、不具合のある学生には個別に電話して、原因と対策を探り、すぐさま授業が受けられるよう、学習環境を整えるサポートをしてまいりました。
一番苦労したのが体育で、集まって実技ができない以上、オンラインで体操したり、保健の授業に切り替えるなど工夫しました。
6月に入ると道の休業要請も解除されたため、まずは月・水・金を登校、火・木をオンラインとして、ひと月以上ステイホームしていた体を徐々にならしていきました。
学生は新しい習慣も身に着けました。登校したら、まず手洗い、その後検温して記録する動作は今も続けています。教室内の積極的な換気、そして密を避けるためレイアウトを変更して各人が距離を取って座る配置にしました。校内のドアノブや自販機、トイレなどは毎朝事務局員が消毒をして、極東大学から感染者を出さぬよう、細心の注意を払っております。
4月に5日間授業を行わなかった関係で、夏休みが1週間遅いスタートとなりました。まだまだ帰省や移動を控える学生も多く、函館に残って前述の「卒業論文アーカイブ作業」に参加し、完成させてくれたことも、今年ならではの現象かもしれません。
11月から始まる入学試験についても、今年度はすべてオンラインで実施することと決定しました。
誰もが予測不可能、経験したことのない異常事態であり、学生は相当窮屈な思いを強いられていることでしょう。しかしながら極東大学は学生・教職員一丸となってコロナに立ち向かい、9月の後期からも問題なく対面授業を行っております。函館は幸いコロナ感染者が少なく、クラスターも発生しておりませんが、引き続き緊張感を持って対策を講じていきたいと考えております。
学務課お知らせ
АБВГ-Day開催
12月16日(水)、第13回АБВГ-Day(アーベーヴェーゲーデイ)を開催します。これは学年問わず全学生が集う「言語のお祭り」です。発表に際し、決まり事は「ロシア語で行うこと」それのみです。それ以外は、自分の気になっているものや歌でも問題ありません。好みの発表方法で、日ごろの学習の成果を発表しあいます。
学年の垣根を取り払い、学習成果を試し、かつ舞台度胸をつけるチャンスです。準備にとりかかりましょう。
冬季休業
今年度の冬季休業は、12月21日(月)から1月8日(金)までです。
期間中、平日は事務局での各種手続き、図書室の利用は可能ですが、12月29日(火)~1月5日(火)は、年末年始休業のため校舎を閉鎖します。
後期授業再開日は1月12日(火)です。
JASSO奨学金~給付型奨学生の皆さんへ~
給付型奨学金を受給している学生は、7月と10月の定められた期間内にスカラネットPSで「在籍報告」をしなくてはなりません。「在籍報告」は引き続き学校に在籍していること及び通学形態の変更の有無等を確認する大切な手続きです。在籍報告の提出がない場合は、振込みが止まり、給付奨学生の資格を失うことになりますので、注意してください。
第2回10月の在籍報告期間は下記の通りです。
10月5日(月)~10月16日(金)
8:00~25:00※土日祝日も可
お知らせ
本校ホームページ内で「WEBオープンキャンパス」体験
本校ホームページに新しいページができました。その名も「WEBオープンキャンパス」です。
これは、新型コロナウイルス感染症の影響でやむを得ず、オープンキャンパスに参加できない受験希望の方に向けて作成したものですが、今年度のオープンキャンパスは終了してしまったけど、どんな学校だろうと気になった方など、どんな方にも有用なページです。
このページは、本校の様子について動画をアップしていくものです。現在は、本校の学生がナレーションをした学校紹介ビデオと教職員自己紹介ビデオをアップしていますが、今後は学生も撮影・編集に参加し、学校行事等を随時更新していきます。
本校の様子を動画で見ていただくことで、入学を検討している人だけでなく、どのような学校か知ってもらえるかと思います。ぜひ一度こちらのページに足を運んでみてください。
また動画を見た上で、不明な点はオンライン個別相談会も行っているので、お気軽にお問合せください。
※オンライン個別相談会について
・Zoomを使用して行います。カメラの付いたPCやタブレット、スマートフォンをご用意ください。
・お申込みについては、詳細ホームページをご覧ください。もしくは、事務局0138-26-6523まで、お問い合わせください。
HAKODATEアカデミックリンク2020WEB開催!!
函館市内8高等教育機関の学生が一堂に会し、普段研究している内容や成果などをポスター展示や実演などによって発表し合う合同研究発表会「アカデミックリンク」が、今年度はWEB開催することに決定しました。
11月28日(土)から、3週間の予定でキャンパス・コンソーシアム函館の特設ホームページ内で、発表動画や、発表ポスターなどを閲覧することができます。本校学生も参加予定です。
詳細については、ホームページで再度お知らせします。
第23回はこだてロシアまつり開催
今年度の「はこだてロシアまつり」は、来年2月
11日(木・祝)に、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を行って実施する予定です。当日のプログラムについては、詳細が決まり次第、ホームページでお知らせします。
短信
今年度のウラジオストク留学実習について
毎年9月に出発するロシア地域学科3年生およびロシア語科2年生のウラジオストク留学実習について、新型コロナウイルスの影響から当面延期、としておりましたが、このたび年度内の実施は困難と判断し、中止となりました。
本来留学実習に行っているはずの期間は函館校で代替の授業を行い、来年4月以降、渡航環境が整った時点で留学することとします。またその場合、ロシア語科2年生は留学を経験せずに卒業を迎えることになりますが、学生本人が希望する場合には、卒業後でも函館校の学生として留学する権利は留保します。
今年度のロシア人留学生来函 中止について
例年、(一社)函館青年会議所・(公社)函館法人会青年部会・函館建青会・函館青色申告会青年部・えぞ共和国・函館商工会議所青年部のまちづくり青年6団体などから成る「ロシア極東大学留学生支援実行委員会」の招聘事業により、ロシア人留学生が来函していましたが、今年度は世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大およびロシアでも終息の様相が見えず、ロシアの極東連邦総合大学からも、このような状況で学生を日本に送り出せないとの回答がありました。
よって、今年度の事業実施は中止となりました。
教室の学習環境を改善
学生自治会の話し合いの結果、教室の机と椅子について、座りづらく、苦痛なので、新しいものに変えてもらえないか、との要望が出されました。校内の備品は開校した27年前から、あるいはそれ以前にこの建物が代々、函館白百合高校→函館稜北高校→函館西高校の仮校舎、として使われてきた経緯があることから、いつの時代のものかわからない、昔の小中学校で使うような古い形のものでした。
座って90分授業を受けるには居心地の悪いものであることは否めず、学生の学習環境向上のためには必要と判断し、夏休み中に一部教室の椅子をクッション付きの明るい色調のものに、机も研修デスクという軽くて移動しやすいものに入れ替えました。学生からは気分も明るくなった、と好評です。年度内には主だった教室で机、椅子とも入れ替えが完了する予定です。
就職ガイダンスを開催
9月25日(金)、就職を希望する全学生を対象に「就職ガイダンス」を開催しました。
本校キャリア相談員である本間秀行氏(函館山ロープウェイ㈱元社長)から、最近の就職事情として、コロナ禍で企業説明会やインターンシップが軒並み中止となっている現状などが紹介されました。また、本校の卒業生たちが過去どのように就職活動をし、どういった企業に決まったか、極東大函館校の学生に求められるものは何か、といった具体的なイメージができるようなお話があり、スマホによる性格診断や就活サイトへの登録が推奨されました。
続いてロシア関連企業に就職が内定したロシア地域学科4年の平原響さんが、「就活体験報告」と題し、自分が行った自己分析の方法や企業研究の必要性、今年特有の現象として自身が体験したオンライン面接について紹介しました。
参加した学生からは、身が引き締まる思い、といった感想も聞かれました。これからの学生生活でなすべきことなども見えてきたのではないでしょうか。
オープンキャンパス実施
6月に予定していたオープンキャンパスは新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、9月27日(日)に十分な換気や会場内の人数制限を行うなど感染症対策を行って開催しました。
イリイン校長の挨拶の後、大渡事務局長から学校パンフレットに沿って本校概要や学費、入試制度等について説明しました。その後は、場所を移して、デルカーチ副校長の「実用ロシア語文法」の模擬授業を受けていただきました。1年生が入学して半年で、ここまでロシア語を読めたり話せたりする姿に驚かれている参加者の方が多かったようです。
次に限られた時間ではありましたが、3つのグループに分かれてピロシキとお茶を食べながら、自治会役員による学生生活の発表を聞き、またその発表を元に話をするなど、盛り上がりました。
今年度のオープンキャンパスは今回のみになってしまいましたが、学校見学やオンライン個別相談会も随時実施しておりますので、ご希望の方はお気軽に事務局までご連絡ください。
函館日ロ親善協会からのお知らせ
7月~9月の主な活動実績
○ 定期総会
例年5月開催の定期総会・懇親会を新型コロナウイルスのため見送りとし、書面協議という形で行いました。令和元年度の事業報告および決算報告、併せて令和2年度の事業計画案と予算案が7月14日付で承認されております。
ここ数年、毎年9月に開催されるイベント「はこだてグルメサーカス」に協会として出店し、ピロシキとボルシチの販売を行ってきましたが、イベント自体が中止となったため、会としても参加はせず、このほかに大きな動きはありませんでした。
○ 10月以降の予定
12月中旬には協会恒例、在函ロシア人・ウクライナ人とのクリスマスパーティーを予定しております。札幌の総領事が交代されましたので、マーリン・セルゲイ新総領事をお招きし、講演会なども企画しております。内容が決まりましたらあらためてご案内いたしますので、是非ご出席ください。
係りより
校内行事も「ウィズコロナ」で、新しい形を学生と模索しながら行えるようになってきました。何ができるか何をするか、一人一人が意識して行動しましょう。
福尾