人間関係のつくり方
ロシア極東国立総合大学函館校 事務局次長 小笠原 聡
私が人と出会って楽しいと感じるときは、この人とまさかこんな話が出来るとは・・・・という驚きが得られたときである。良い仕事の話は、そのまま「人間の話」となる。
これは、相手の肩書きや社会的地位・知名度はあまり関係ない。逆に、そういう人の紋切り型の対応には失望することも多い。学んだことは語っても、自分を語ろうとしないからである。そういう人は、いつ知れずおごり、会いに来る人を失望させるようになったのではないか。
芸術やら文化やら、他人が聞いたら高尚そうな話も、お天気の話のレベルで話す。知識のひけらかししかできないのとは違う。料理の話でも、スポーツの話でもそれは何でもよい。
こういう人と会えるのが仕事の楽しみなのに、多くのビジネスマンは、仕事の話だけをしている。日頃、そのことしか頭に入れてないのか、面白い話をしてもそういう場では語る術を知らないのか、もったいないはなしである。
どちらにせよ仕事とはいえ、その日、一日を楽しみたいものである。そうでなければ、人間関係も仕事の切れ目が縁の切れ目となってしまう。
仕事をつなげているのではなく、仕事でつながっている意識を持つことが大事なことだと私は思う。 同じ時代に、同じ空間でともにお茶することができることを素直に喜ぶべきではなかろうか。そうすることによって、自ずと仕事以上の深い付き合いができるようになっていく。
その人と関わり、信頼においてよい仕事をやれるようになる。すると、不思議なことに力が湧き出るものである。
自分の我欲で出す力には限りがあるが人に求められて出る力は、無限に感じるものである。(人が引き出してくれる)そうして、人に感謝されながら自分にも力がつく。こう考えると仕事もありがたいものである。
芸術や文化は、話を聞いただけでも元気が出るようなものとして我々に働きかける。そういうものを作った人の仕事を見習いたい。そして、生涯通して学んだ人、それを仕事や作品で実践してきた人に素直に頭を下げたい。
教養とは知識ではない。現代を生きる知恵を出すための温床である。だから私は現実に対応する能力のある人を評価する、仕事の出来る人を評価する。
それも、すでに評価されたもの、過去や流行にうつつを抜かし、無思慮に評価し、その知識を受け売りするみすぼらしい心の持ち主より、自分自身の創意工夫で結果を出す人を評価したい。「芸術、文化も仕事と呼ぶ」自分もそうありたいと思う。
中間試験
中間試験日程
下記の期間を中間試験期間とします。この期間は、通常の時間割どおりに授業が行われますが、科目により試験を実施します。試験の有無・実施方法は各担当教員よりお知らせします。
12月6日(月)~12月10日(金)
留学実習
ロシア地域学科3年生ウラジオストクへ出発
9月16日、ロシア地域学科3年生の5名とロシア語指導教員養成研修(社会人インテンシブコース)の1名が、留学実習のため、ウラジオストクヘ元気に出発しました。
ウラジオストクでは毎日、ロシア語に包まれた環境の中で、みんなそれぞれ自分の勉強の成果を確かめていることでしょう。
また、ロシア人の日常を自分の目で見たり聞いたり、また、様々な地域からやってきた学生たちとの出会いや交流を通じて、大いに刺激を受けているかもしれません。
大きな収穫と自信とともに帰国することを願っています。
留学実習説明会開催
ロシア語科1年生を対象に第1回留学実習説明会を行います。日時は12月2日(木)14時40分から、場所は第7教室です。留学実習についての大まかな説明をしますので、質問があれば用意してきてください。
パスポートを持っていない学生は、平成17年1月7日までに取得しなければなりません。申請から発給までには約2週間かかりますので早めに手続きをしてください。年末年始があることをお忘れなく。
函館で申請するには渡島支庁(函館市美原4丁目6番16号 ℡(0138-47-9000)へ出向くことになります。申請用紙は事務局にもありますので利用してください。
学生課より
ТРКИを受験してみませんか?
本校では12月11日(土)、12日(日)に、ロシア教育省認定「外国人のためのロシア語能力検定試験(略称=ТРКИ)」を実施します。
本試験はロシアの大学で学ぼうとする外国人が、ロシア語の講義を理解する語学力があるかを見極める目的で開発され、ロシア国内では1998年から実施されています。
それまでロシアの大学に編入学を希望する外国人は、各大学が個別に実施するロシア語試験に合格するか、事前に大学に附属するロシア語学校で長期間の研修を受けなければなりませんでしたが、この試験に合格することで、ロシアの大学あるいは大学院の入学、編入試験の受験資格を得られるようになりました。
本校で実施されるのは今回で5回目。日本からロシアの大学・大学院への進学を目指す学生やロシアの大学生レベルの語学力があるかを試してみたい方々のために1級と2級、そして一般のロシア語学習者のレベルチェックとして基礎テストを実施します。
受験を希望される方は事務局までお問合わせ下さい。従来ロシア国内でしか受験できなかった試験を日本国内で受験することができるこの機会に、力試ししてみてはいかがでしょうか?
受験申込は11月12日(金)までです。
冬季休業
今年度の冬季休業は、12月13日(月)から1月10日(月)までです。休業中も平日は事務局や図書室などの利用は可能ですが、12月29日(水)から1月5日(水)までは事務局も休業となりますので留意してください。なお、1月10日は成人の日で祝日のため、授業開始は1月11日(火)からです。
お知らせ
留学生がやって来ます
今年も本学より5名の留学生が本校にやって来ます。10月25日(月)に来函し、11月20日(土)に函館を離れます。この間、前半の7日間をホームステイし(10月25日から10月31日迄)、残りの期間をホテルに滞在します。
5名の留学生は、日本語の学習のために来校するわけですが、ロシアまつりに参加するなど、皆さんと同じ屋根の下で生活しますので、交流を深めて欲しいと思います。
留学生のお名前
スワシェンコ・ロマン(男)
ブリノフ・デニス(男)
グリブ・ディーナ(女)
ルキナ・エフゲニヤ(女)
アルヒパワ・アナスタシア(女)
「函館アカデミックフォーラム」
毎年、函館市はじめ函館商工会議所、産学連携「クリエイティブネットワーク」、各大学等の主催で実施されている「函館アカデミックフォーラム」に、今年も本校が参加することになりました。
このフォーラムは、今年で2回目となり、各大学等の日頃の研究成果や学内活動等を展示するとともに発表形式による学校紹介等を通して大学等と市民との交流、更には大学等と企業人との一層の連携を促進することを目的に始められました。
本校からは、グラチェンコフ先生が「現代ロシアの人口移動と極東地域の未来」と題して講演を行うほか、本校2年生の、三方大輔、久田賢明、下山育子、山田信子のグループによる企業紹介、展示内容としては、「写真でたどる函館校10年の歴史展」、「ロシアの民族衣装・民芸品の展示」等を予定しております。
発表内容としては、「ロシア極東国立総合大学函館校開校10周年記念ビデオ」を放映するほか、「アニメーションブース」を設置し、ロシア・アニメーションの数々を紹介します。
また、本校のコーラスグループ「コール八幡坂」が、日本では知られていないロシアポップスをステージ上で紹介します。
○ 開催日時:
平成16年11月12日(金)午後1時から午後7時まで
平成16年11月13日(土)午前10時から午後5時まで
○ 開催場所:函館市民会館
展示室、大会議室 小会議室
なお、「コール八幡坂」のステージ発表時間は、11月13日(土)13:15~13:30、グラチェンコフ先生の講演時間は、
11月13日(土)13:30~14:15、学生による企業紹介発表は11月12日(金)16:30~17:30となっております。
10周年記念式典・公演終了
本年4月に開校10周年を迎えた本校では、それを記念し9月2日(木)、函館国際ホテルにて開校記念式典を開催、180名を超える方々にご出席いただきました。
はじめに本学クリーロフ・ウラジミル学長が「函館校は日本でもロシアでも前例のないもの。私たちの取り組みは日ロ両国のために大きく役立つはず」と挨拶、ここで函館市と函館日ロ親善協会に対し、感謝状と記念の絵画などが贈呈されました。続いてイリイン校長が「この10年の経験は大変貴重なもの。市民の間にロシアに対する理解が広がり、日ロ両国の親近感が強まった。10年間協力してくださったすべての方々に感謝したい」と式辞を述べました。
来賓としてロシア連邦国家議会のガリャーチェワ・スヴェトラーナ氏がモスクワより来日、祝辞を述べ、函館校に対し記念のメダルが贈られました。
引き続き、この日のためにウラジオストクより来日した極東大学附属芸術団による記念公演を開催。この日出演したのは、下は極東大学附属学校に所属する12歳から上は学部生までの総勢30名。バレエ団が優雅な舞を披露したほか、民謡アンサンブル、ボーカルグループなどが華やかな踊りや日本でもおなじみの歌などで観客を盛り上げ、学生でありながらプロ並みの実力に、ロシア芸術の層の厚さを感じさせられました。
その後、関係者で祝賀会が行われ、心のこもった祝辞や函館校に対する熱いメッセージを数多く頂戴しました。
この10年間本校を支えてくださった皆様のご支援のおかげと教職員一同、あらためて深く感謝申し上げるとともに、今後とも一層のご協力をお願い申し上げます。
第7回はこだてロシアまつり
ロシアってどんな国?等々、皆様の問いかけに全てお答えすることはできませんが、私たちが手がけるこのまつりにお出でいただければ、ロシアを身近に感じていただけると思います 。
今年も、ロシア料理レストランやステージ発表等々、盛り沢山の催しを準備しております。
皆様のご来場をお待ちいたします。
○ 日 時:平成16年11月6日(土)
10:00~15:00
○ 予定されている催し物:
・ロシア料理レストラン
・喫茶店 ・パネル展
・キオスク ・ステージ発表
函館日ロ親善協会からのお知らせ
7~9月までの協会の主な活動実績
7月3日(土)
◆ アメリカ合衆国独立記念日レセプション出席
今年は、ペリー提督函館来校150周年の年にあたり、これを記念し独立記念日に祝賀会を開催しました。
協会からは倉崎会長が出席しました。
7月31日(土)
◆ 役員会開催
1 函館市民オーケストラ創立25周年記念演奏会への支援について
2 ロシア極東国立総合大学函館校開校10周年記念事業への支援について
3 役員の変更について
を協議しました。
8月21日(土)
◆ レズニック極東大学第一副学長来校歓迎夕食会出席
協会からは倉崎会長が出席しました。
8月29日(日)
◆ 函館市民オーケストラ創立25周年記念演奏会および記念祝賀会出席
協会からは倉崎会長、松本専務理事が出席、記念祝賀会ではズラジャーエワ、ユジノサハリンスクロ日親善会会長らと交流を図りました。
9月1日(水)
◆ クリーロフ極東大学学長来校歓迎夕食会出席
協会からは倉崎会長が出席しました。
9月2日(木)
◆ ロシア極東国立総合大学函館校開校
10周年記念式典および記念祝賀会への出席
当協会役員が出席、式典ではクリーロフ極東大学学長より倉崎会長へ感謝状が贈呈されました。
9月3日(金)
◆ 極東国立総合大学芸術団公演出席
極東大学より、バレエ団、民謡アンサンブル、民族舞踊、合唱団の四
グループ計30名が来函、函館山クレモナホールで公演を行いました。
協会からは、役員が出席し交流を図りました。
9月27日(月)
◆ 在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所開所1周年記念式典出席
元ウラジオストク日本総領事の広瀬氏とウソフ函館事務所長の講演会の
あと、祝賀会では新しく駐札幌ロシア連邦総領事に赴任したシェフチュ
ク氏を囲んで交流を図りました。
協会からは倉崎会長と松本専務理事が出席しました。
12月上旬
◆ クリスマスパーティーの予定
≪係りより≫
「守成難し」。開校10周年を祝う式典・祝賀会を終えた時、真っ先に頭に浮かんだ言葉であります。あらためて、設立当初の願いを持ち続けることの難しさを噛み締めています。しかし、日本におけるロシア教育・文化のセンターを目指すという先達の願いは、万難を排して堅持しなければならないと心に言い聞かせております。
「温故創新」(知新ではなく)。この心意気こそ先達の願いに応える道であると思っております。10年間の足跡を辿り、学び直し、新たな学校づくりに向けて力強い歩みをしていきたい。
次の10年に向けての決意を表明し、併せて関係各位の変らぬご支援をお願いし編集後記とします。(小笠原)