極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
函館から、ウラジオストクから、様々な書き手がお届けします。

旅立ちの春・卒業証書授与式をおこないました

函館校

3月17日(金)、令和4年度卒業証書授与式が挙行されました。ロシア地域学科6名、ロシア語科2名の学生が、ご家族や在校生、教職員が見守る中、慣れ親しんだ学び舎からそれぞれの道へと歩み出しましました。参列できないご家族のために、式の様子を感じていただけるよう、オンライン配信も行いました。

当日急な体調不良で欠席のイリイン・セルゲイ校長に代わり、デルカーチ・フョードル副校長が卒業生一人ひとりの名前を読み上げ、卒業証書を手渡しました。
続いて成績優秀者に特別賞が授与されました。今年度の特別賞受賞者は、以下のとおりです。

  校長賞  ロシア地域学科 中澤純
  函館市長賞  ロシア地域学科   中島香理
  北海道専修学校各種学校連合会理事長賞  ロシア語科 中村ヒューバー海
  学生活動賞  ロシア地域学科  今井夏海

デルカーチ副校長が式辞を述べた後、渡辺善行理事長が「卒業生の皆さんは素晴らしい成長をとげられた、これからは社会に出て周りの人のために全体最適を考えて活動してほしい」との祝辞を述べました。続いて函館市長 工藤壽樹様からの祝辞を函館市企画部次長 阿部慶太様が代読されました。

在校生送辞では、ロシア語科1年 福留聖司さんがロシア語で、ロシア地域学科2年 松井りのさんが日本語で、在学中はコロナウィルス流行による制約や国際情勢の急変で苦労があったと拝察するが、様々な行事や活動を通し、先輩方の姿を見てきた。皆様と過ごした日々を糧に、函館校を発展させ、悔いのない学生生活を送るため一層精進します、述べました。

卒業生答辞では、ロシア地域学科 中澤純さんがロシア語で、ロシア語科 岡元菜弥波さんが日本語で、一番の思い出は、それぞれウラジオストク(ロシア地域学科)とキルギス(ロシア語科)に行った留学実習や、今年3年ぶりにほぼ通常の形に戻して開催したロシアまつりをみんなで試行錯誤しながら無事終えられたこと、本日卒業できるのも多くの方々が温かく見守ってくださったおかげです、と学生生活に対する謝意を述べ、式を締めくくりました。
最後に会場から盛大な拍手に送られて、新しい世界へと旅立って行きました。

卒業式の後には恒例の学生自治会主催パーティーが講堂で開催されました。卒業生の保護者も参加し、和やかな雰囲気の中、学生生活を振り返るスライドショーや教職員一人ひとりの思いのこもったスピーチ、合唱サークル「コール八幡坂」による歌の披露、そして教授陣による「新社会人イニシエーション」を行いました。

これは、ワサビ入りのおにぎり(社会人生活の厳しさの象徴)を食べ、手渡された救いの水を飲み、新社会人のメダルを首に掛けられ、最後に分厚い本でお尻を叩かれ学校を追い出される、という恒例行事です。これから困難な状況があったとしても、それを救ってくれるのはいつも知性である、まだまだ勉強を続けなさい、という意味が込められています。
おしまいに卒業生に、在校生教職員が寄せ書きした卒業アルバムと花束が後輩から手渡されました。

これから社会に踏み出す卒業生にとって、まだまだ困難な世の中ではありますが、ここで2年間あるいは4年間という期間、ロシア語という難しい学問に対峙し、習得した経験は必ずみなさんの自信になっていることと思います。私たちはいつでもここ函館校で待っています。これからの皆さんのご活躍を心よりお祈りしています。

(卒業生による投稿「学校生活の思い出」は、学報4月号に掲載します)。