ユジノサハリンスク訪問
唐突ですが、ロシア地域学科3年生の金子 智昭さんが、昨年末にユジノサハリンスクを訪問しました。
先日、行われた第19回はこだてロシアまつりの学生発表でも金子さんにはこの訪問時のことなどを発表してもらいました。
なぜ、冬のロシア、ユジノサハリンスクを訪れることになったのか、そして現地でどのような体験をしてきたのか、その感想をまとめてもらいました。
ぜひ、ご一読ください。
十二月十四~十七日にかけてサハリン州の州都であるユジノサハリンスクを訪問して参りました。これは昨年末に札幌で行われた全道ロシア語弁論大会にて自分が二等を受賞した際の褒賞でしたが私がウラジオへ行っていた関係でこの時期に行く事と相成りました。
当地はこの時期最高気温でさえマイナス十度を下回る事が珍しくない為ウラジオ以上の寒さを覚悟しておりましたが意外にも市内は風も無く比較的過ごし易い天気が続きました。
この訪問はサハリン州政府からの招待でしたが、事前に現地で何をするのかは詳しく知らされず実際に行ってみて初めて知るといった具合で色々な事に驚かされもしました。例えば宿泊は大学の寮と聞かされていましたが実際にはホテルの広々とした一室を与えられ、更には毎食現地の学生や関係者に連れて行ってもらい全て官費で賄われる為、自分達は一コペイカたりとも使う事はありませんでした。しかし一番驚いたのはサハリン国立大学にて日本語を学ぶ学生たちとの交流会に出席した時の事で我々は沢山の記者、カメラマンに囲まれたのでした。折しもプーチン大統領が日本を訪問中で両国関係が俄かに脚光を浴びていた為に起こった珍事とも思われますが緊張を感じずにはいられない瞬間でした。
大学では学生達が私達の為にロシア語の授業をしてくれた他、最終日の夜には寮に招待をしてくれ、ロシア料理にて心のこもったもてなしをしてくれました。日中は授業の後市内観光や現地の道事務所の訪問と時間をめいっぱい有効に使い、実質三日程の滞在でありながらそれを感じさせないほどの内容の濃い三日間でありました。
ウラジオからの帰国とサハリンの訪問という些か慌ただしい冬休みとなりましたが、ウラジオ以外のロシアを見ることが出来、またウラジオとも少し違う街や学生の雰囲気なども味わえて良かったと思っています。このような機会に恵まれた事を感謝いたします。