極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
函館から、ウラジオストクから、様々な書き手がお届けします。

短い留学期間で学んだ、たくさんのこと

 4ヵ月間、ロシアのウラジオストクという町に留学してきました。短い期間でしたが、いろいろな経験を得ることができました。もちろん良い意味でも、悪い意味でもですが。
 驚いたことにカルチャーショックはほとんどといっていいほど受けませんでした。ただ一つ、夏によく起きた断水くらいです。
 私は、函館に留学したロシア人の友達や、現地でできた友達などとよく遊びに行きました。バーへ行ったり、映画を観に行ったり、海へ行ったり、暇を感じることは4ヵ月間で1日たりともありませんでした。
 寮に住んでいたのですが、その中でもたくさん友達ができ、みんなで一緒にご飯を作ったり、パーティーをしたり、毎日が新鮮でした。睡眠という行動を忘れ、目の下のクマが異常なほどきれいなスカイブルー色になったことも、今となれば良い思い出です。
 本学(ДВФУ)の先生たちはとても優しく、私たちをとっても気にかけてくださいました。ホームシックになった時、いつも私の顔色で気付き、励ましてくださいました。本当にお母さんのようにかわいがってくれました。
 日本に帰り、ずっと会いたかった母にやっと会え、感動で少し泣きそうになった時、本当のお母さんが発した第一声は、「うわー、太ったね。」でした。理想と現実の差を思い知りました。
 4ヵ月間、私自身たくさん、ロシアの影響を受けました。感謝の気持ちを素直に言えるようになったことや、大切な人たちの愛し方など、いろいろ学びました。多分周りから見ると気持ち悪いのかもしれませんが、いいんです。多分ロシアの文化で一番好きなところは、大切な人や家族を無条件で愛し、信頼し合うところです。私にとってこの留学は、掛け替えのない思い出です。たくさんの大切な人たちと出会い、いろいろなことを学び、いろいろな経験ができました。
 あれ、ロシア語の学習については何も書いていないじゃないか、と思う方もいると思いますが、正直言うと、向こうで机に向かって勉強した覚えはありません。自分の中で、生きた会話を修得したいということが留学前の目標だったので、極力ロシア人の友達と外に遊びに行ったり、話したりしていました。誓って、勉強しなかった言い訳ではありません。
 いろいろな人に支えられ、過ごした留学生活、とっても楽しかったです。
 ОБЯЗАТЕЛЬНО ВЕРНУСЬ(I’ll be back)!

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科3年

森 谷 美 里