＜１０月＞ケゲティ峡谷（キルギス）

これはキルギス首都・ビシュケクの東部にあるケゲティと呼ばれる峡谷で撮られた写真です。ゲストハウスの庭で休憩していたある日、「休日に一緒に山へ登りに行かないか」と管理人に誘われたことがこの峡谷へ登ったきっかけでした。

予約したマルシュルートカ（タクシー）でロシア人やキルギス人の他に、登山家のスイス人やスウェーデン人とも軽く会話を交わし、楽しみでいっぱいな気持ちでケゲティへと向かいました。登山序盤、ロシア人のお姉さんが叫びながら崖を登っていたので、彼女の手を取り、励ましつつ一緒に登ったのをよく覚えています。ごつごつとした岩肌が足に突き刺さり、勾配がきつくなっていくにつれ、息が上がって休憩の回数が増えていきましたが、ドイツ製の登山靴で踏ん張り、諦めずに登りきりました。

後に仲良くなったタクシードライバーのおじさんからは、「ケゲティはまだまだ簡単だよ」と笑われてしまいましたが、都市部に住む一般の日本人としては、登頂したことに少しながら誇りを持っています。

この峡谷には多くの野生動物が住んでおり、日本では見ることのできない雄大な自然を見ることができます。この写真から、キルギスが“中央アジアのスイス”と呼ばれる所以が少しお分かり頂けたら幸いです。