極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
函館から、ウラジオストクから、様々な書き手がお届けします。

WELCOME TO RUSSIA ~函館からの発信~ 1

 美しく重厚な文化遺産と個性豊かな自然があふれるロシア。
 連邦政府は現在、アジアやヨーロッパ諸国からの観光客誘致に力を入れており、2007年からは日本もキャンペーン対象国となりました。日本でまだ知られていない魅力を紹介すべく、ロシア連邦観光局がキャンペーンを進めるにあたり、函館にいる私たちがそのお手伝いをした顛末をお話しましょう。
 この仕事は株式会社函館国際貿易センターが日本側代理店として受託、日ロ双方の事情に精通するわが函館校がアドバイザーとして、ポスターや新聞広告制作などに協力したものです。
 すべてに共通するキャッチフレーズは“WELCOME TO RUSSIA”。
そして2007年、第1回目のキャンペーンとして函館市内の空港や電停・観光地など約30ヵ所に屋外広告を設置すると同時に、北海道内で新聞広告を掲載することから始まりました。
 このときには「ロシア歴史に出会う旅」と題し、モスクワからサンクトペテルブルクへと続く“NEW GOLDEN WAY”の8都市について紹介しました。
 ロシアと言えば、モスクワ北東部の古都を結ぶ“GOLDEN RING”、いわゆる「黄金の輪」が有名ですが、今回はまだあまり知られていない町、トルジョクやヴェリキー・ノブゴロドなどを紹介するのが目的でした。
 この函館市内での広告が好評だったため、次なる展開としてロシア側は東京でのキャンペーンを提案してきました。たとえば、東京の広告代理店が地方へ発信するのは普通のことですが、地方から東京へ、しかも外国政府の仕事を請け、仕掛けることは、異例のことと言えるでしょう。
 第2回目のキャンペーンとして、B0サイズ(1.5×1メートル)のポスターが国会議事堂や桜田門といった東京メトロ40駅に2008年3月中の約2週間、貼り出されたのです。
 同時に2~3月の間、北海道およびウラジオストクとの定期航空路を持つ富山県にて新聞広告によるPRも展開しました。(つづく)